高知の女1
2003年1月下旬のある昼下がり、私は函館税務署の署員と、追徴課税の話しをしていました。
スナックラビットに税務署が入った。帳簿漏れということで、追徴課税をすることになった。
署員の方と今後の支払いについて相談をし、とりあえず今日5万円を納入する深刻な話をしていたときのこと、
玄関が開いた。
私は「あ〜こんなことをしている時に一体誰だろう。支払いしている追徴課税がバレたかな?」くらいに余計なプライド
がガンと傷ついた頃、その扉は開いた。
人間「すんません・・・」
私「はい」私は、すぐにエントランス(入り口)に向かい 「どうしました?」と聴いた。
女「あの〜こちらでバイト募集していますか?」
私「いいえ、バイト募集してないですよ」
女「あ〜そうですか・・・」
私は、すぐにこの状態をすっきりしたいと思っていたので、そんな女性のことなど気にも留めていなかった。
それよりも、今この税金をどうしようかと思っているときなので「はいはい、バイトは募集していないからさっさと帰った!帰った!」
って感覚でその女性を見た。
それにしても、なんだかみすぼらしい感じの女だ。寒さに弱いんちゃうか?って感じで、なんだか着ているものが少しおかしい。
地元の人ではないとすぐにわかった。
女「バイト、探しているんですけど、なんでもやりますからよろしくお願いします」と言った。
私「はあ、?あのね。今税務署の人が来ていてちょっと取り込んでいるんだよね。それに今バイト雇ってないから。」
女「はあ、そうですか」といいながら、なかなかそこから動こうとしない。
私は、そんなとき、とてもその女をとてもかわいそうに思った。まず、ここで話しだけでも聞こうか?と思ったのである。
日中のスナックラビットに、函館税務署員とへんな格好をした女。私は税務署員の目の前で5万円を渡す。
それを店の隅っこで見ている女。すごく違和感のある不思議な光景であった。
税務署「それでは、今後はなるべく毎月納入いただきますようよろしくお願いいたします。では、今日はこれで失礼します。」
私「はい、すみませんね。」とホッとした顔でお見送りする。
今、気がついたが税務署員はこちらで入れた飲み物に一切手を出していない・・・。そうか、毒盛られていたら大変だもんな。
その当時は、折角コーヒー入れたのに、飲まないなんて・・・。と思ったものだ。
なんとなく、疲れてふと台所を見たら、・・・・そうだった。さっきの女がいたんだ。
振り向いて、私はがっかりした。
なんて格好なんだろう・・・。おかしい・・・。かわいい感じなのだが、なにかが違う。
