人気者の母ちゃん1

どなたにも親がいます。親がいるから自分がいる。ごくごく当たり前のことですよね。こんな私にも立派な親がおります。
「ははゆきこ」この人意外と人気があります。

2006年10月からはじまった「ぶらっと」の地域ライターを受けて地元松前のスローライフの記事を書いていました。
実家が町内茂草(もぐさ)というところにあり、私の生活より親の生活の方がスローライフっぽいので、
ちょくちょく実家の話題を記事にしていました。

正直、私のことより、実家の話題の方がコメントも多く、いつの間にかうちのかあちゃんは、スローライフの母の一人として
読者の方々に興味を持たれておりました。

先日、「ぶらっと」の編集長野口智子(のぐちともこ)さんと永高康江さんが、青森県の出張のあと、わざわざ松前に来てくれました。
私は、「行動力のある方だなあ」と思いながら会っていただけることを喜んでいました。
もともと松前にも興味があった野口さん、永高さん。

さて、「私はなにを伝えればいいのかな?」なんて考えていたら、野口さんが「お母さんの記事いいわよ、飯田くん」とヒントをくれました。
それならばと、「じゃ、明日の昼ごはんうちの実家に行きませんか?」と伝えたところ、平素から大きな目がこぼれんばかりに
見開き「え〜あの伝説のごはんをいただけるの?うれしい〜〜!!」なんて・・・。

飯田「はあ?伝説のごはん?」
野口「そう、飯田さんのうちの実家のごはんはみんなが食べたがっているごはんなのよ」って。
うちのごはんは、伝説だったのか・・・。一度も思ったことなかった。




翌日のお昼に早速、実家へGO!
当日のお昼近くになってから実家に電話して「かあさん、昼に友達と3人で行くからお昼用意してくれる?」
母「あ〜?なんもないよ」
飯田「あるものでいいんだって!」
母「なんもね〜なあ」
飯田「なんもねくても(無くても)いいんだどさ」
母「いづくるの(いつ来るの)?」
飯田「10分後!」

和服が似合う野口さん(私はともちゃんと呼んでいます)と永高さんを連れて「ただいま〜」
母「はあ、来たの?あら、いらっしゃい」

よそゆきな顔と声に変身したかあちゃん。

野口さん「おじゃまします。おかあさんの実物よ。いつも飯田君にはお世話になっています。おかあさん全国で有名人ですよ。」
母「あ〜いつも息子がお世話になってね。勝手にいろんなことするもんだから、私の知らないところでなんだか・・・・ほほほ」

かあちゃんの「ほほほ」は何十年ぶりに聴いた。

母「私知らない人にあっても、飯田さんのお母さんでしょって言われるんですよ。」

飯田「かあさん。この人たち時間ないから早速昼ごはん食べないとならないんだって」
野口「そうなんですよ。すみません」

かあさんは気の毒そうに、昨晩のおかずや冷蔵庫にあった地場産品を出した

母「なんもなくてすみませんね。本当に幸仁(私)も早く言えばいいのに」

飯田「用意してなくていいんだって、記事も普段の食卓のおかずを載せているんだから。うちのごはん全国の人知ってる」

母「いや〜はずかしい!」

取りあえずあるものを恥ずかしそうに出すかあちゃん

でも、見るものに目を見張るともちゃんとやすえさん
野口「ちょっとすごいご馳走よ」
永高「すごいですね」
こんなの毎日食べているのか・・・・そう思ったに違いない。  まさにそのとおり、私たちは食べ飽きているが他にないので
食べている状態なのだ。

野口「栄養のバランスといい、このようにすばらしいものを食べているから健康なんだわね。それにしても、保存の技術とか
文化がすごいと思うのよ。え?まめ漬け?枝豆を漬けるんですか?保存するということ?」
なんて、たくさんの質問・集中砲火がかあちゃんに浴びせられる。

母は久日ぶりの来客に楽しそうに話していた。

残念ながらタイムアップ。

野口「おかあさん。また、来たいと思います。」といいながら、ほんの昼ごはんを写真に収めて目が引きずっていた。
名残惜しそうに、松前を後にするのである。

かあちゃんは「なんで、ほんの昼ごはんなのに、こんなに興奮しているんだべ、あの人たち。でも、普段の食事は質素だから
幸仁も、ちゃんと事前に連絡よこせばいがったのに・・・。はずかしいわ。」これしか考えていない人だ。

格言:田舎の「なにもありませんが」は、時にはうに汁や、いくらが飛び出す